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ハンス・クリスティアン・
エルステッド
デンマーク 1777~1851
電流の磁気作用を発見
デンマークの薬屋に生まれ、12歳のころには父親の手伝いができるだけの薬剤の知識を吸収していた。 コペンハーゲン大学で医学、物理学、天文学を学びコペンハーゲンで薬剤師として働き始める。 イタリア、ドイツ、フランスに留学し、1817年、応募により3年がかりでコペンハーゲン大学の教授職に就く。
1820年、”電気的相克が磁針に及ぼす効果についての実験”と題し論文を発表する。 フランクリンの凧あげ実験には、雷の放電が磁石の極性を反転させているといった記録があった。 電流はなんらかの影響を磁石に与えていると考えたエルステッドは、 ボルタ電池から白金線で環状回路をつくり、さまざまな場所に磁針をおいて実験をした。
電流によって磁針は触れ、磁針の位置によってその向きは異なること、 最終的に磁針が静止したときの磁針の向きは地磁気と電流による影響の合成された向きであること、 白金線と磁針の間に絶縁体を介在させても変化はないことなどを確認する。
この発見の重要性は直ちに認められた。ラテン語で書かれた論文はドイツ語、フランス語、英語に翻訳され、当時において一流とされた各科学雑誌に掲載された。
磁針の振れかたが、白金線の上と下では逆であったことが新たな議論を呼び起こす。 なぜなら、当時の力学はニュートンの逆2乗法則が支配しており、 クーロンによって電気、磁気もこれにならっていることが証明されていた。 しかしニュートンの法則は直線状で距離の逆2乗に比例するのであって、線の上と下で磁針の方向が逆ということは、回転方向に磁力が作用していることになるからである。
1820年、コプリ・メダルを受賞した。
1825年、アルミニウムの単離に成功する。 アルミニウムは酸素と非常に強く結合しているため、 鉄や銅、亜鉛などとは異なり酸化物を還元しても金属を得ることはできなかったが、 無水の塩化アルミニウムをカリウムと反応させることでこれに成功する。
エルステッドの発見によって何百年の疑問であった電気と磁気の相関性が確認され、ロンドン王立協会からコプリ・メダルを受賞する。 ボルタ電池同様にあっという間に世界中に広がり19世紀の電磁気工学が大成する導火線になった。
童話作家のアンデルセンとは親交が深かったようである。生前アンデルセンの物語はあまり高く評価されていなかったが、アンデルセンの童話をこよなく愛したエルステッドは終生支援を惜しまなかった。 アンデルセンはその恩に報いるため、童話原稿の全てをエルステッドの末娘マチルダに譲ると遺言したという。
Last Update 2008/03/23
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