電気の歴史に名を残す偉人の紹介[電気史偉人典] 電気史偉人典では電気の歴史に名を残す偉人たちを紹介しています

カドミウム (Cadmium)

前へ 用語集 次へ ホーム 用語集 カドミウム

カドミウムとは

元素記号:Cd

原子番号:48

原子量:112.4

金属元素の一つで白色を呈し、結晶形は最密六万晶で軟らかく展延性に富む。 融点320.9[℃]、密度8.65[g/cm^3]。亜鉛鉱物に少量含まれ亜鉛精錬の副産物として得られる。

カドミウムの用途

アルカリ蓄電池の陰極、鉄鋼などのめっき、Cd基合金は軸材料、Cd添加合金は電気導線(Cu-Cd)や易融合金(はんだ、ろう)、 CdSは半導体や顔料、Ag-In-Cd合金は原子炉の制御材に用いられる。 カドミウム化合物は赤や黄色の顔料や塗料、プラスチックの安定剤として利用される。 日本での用途はニカド電池への利用が大部分を占める。

カドミウムの生産量

1930年当時では世界全体で1300トンであったが、現在では年間2万トンに達している。 日本では生産量と輸入量を合わせて、年間約7000トン程度である。

カドミウムによる環境汚染

カドミウムは亜鉛の精錬所やメッキ工場の廃液、不要になった電池やプラスチック製品の焼却などを通じて環境に放出される。 その量は世界全体で年間3万トンに達する。 水中における貝類への生物濃縮が著しく、特にカキではなんと約30万倍に濃縮されるとされ、食品汚染を拡大している。 WHOの許容基準値(案)を超える汚染がかなり広がっているのが憂慮されている。

食品の摂取を主な原因として、一般人が体内に取り込むカドミウムの量は1日あたり、世界平均では10~35[μg]、日本では20~50[μg]とみられる。 日本人の摂取量を体重1[kg]あたりに換算すると0.4~1[μg/kg/d]であり、ここでもすでに許容基準(RfD)を超えているのが危惧される。 また、ヒトの腎臓中のカドミウム含量も20世紀前半の約1[ppm]から現在では10~50[ppm]、さらに日本人では50~100[ppm]に増加している。 この値が200[ppm]に達すると、人口の10[%]に腎臓障害が発症すると推定されている。

カドミウムに対する規制

ACGIHの労働環境大気中許容濃度は、元素について2[μg/m^3]。 アメリカでは有害大気・水質汚染物質および有害廃棄物に指定。 WHOは飲料水中許容濃度を3[μg/ℓ]に設定。また、バーゼル条約の対象物質でもある。 日本では労働安全衛生法の第二類特定化学物質およびPRTRの第一種対象物質に指定し、 さらに健康保護のための水質環境基準として10[μg/ℓ]を設定。 また、化合物の多くが劇物に指定されている。

Last Update 2008/01/29

Copyright(C) 2006-2008 電気史偉人典 All rights reserved