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元素記号:Ag
原子番号:47
原子量:107.9
金属元素の一つで銀白色を呈し、結晶構造は面心立方晶で融点961.93[℃]、沸点2210[℃]、密度10.5[g/cm^3]の軽貴金属である。
主として輝銀鉱(Argentite)、脆銀鉱(Stephanite)などの硫化物として存在し、電解法により精錬される。 また鉛、銅、亜鉛などの硫化鉱石中に微量ではあるが含有し、これらの精錬の際に副産物として回収されたり、自然銀として産出することもある。 延性、展性は金に次いで大きく、電気及び熱の伝導率は金属中最大である。 酸素中で加熱しても変化はしない。硝酸や硫酸に溶けるが、王水(塩酸3:硝酸1の混酸)には溶けにくい。
silverとはゴート語の”白く輝く”を意味するsilubrを語源とし、元素記号のAgはアーリア語のargに派生するラテン語のargentumに由来すると言われている。
銀は空気中で硫化銀をつくり黒変する、マイグレーション(電気泳動)をおこし間隔が小さい電気回路を短絡させるといった欠点があるが、金属中最大の電気、熱の伝導度を持つという特性がある。 銀の熱や電気の伝導特性が機械・電子工業において利用され、重要な工業材料となっている。 航空機などの軸受けが銀と鉛で構成され、銀の裏金によって強度と熱伝導が受持されている。
最大の用途は写真工業である。 臭化銀やヨウ化銀は光に感光するため、写真感光材料に最も多く使用されている。
化学的な触媒、AgBrは感光材料、Ag合金は装飾品、食器、貨幣、鏡、電気接点、ろう、軸受、電池、電子管、歯科医療などに使用される。 銀化合物は写真感光用乳剤、インク、医薬品、防臭剤、抗菌衣料などに利用されている。 塩酸に侵されないため、水道水の塩素処理装置は純銀で製作されている。
8種ある貴金属の一つである。耐食性に優れ、いつまでも金属の輝きを保つことができるため装飾品などに用いられることが多い。
1950年当時では世界全体で6000トンであったが、現在では年間1万トンを超える。 日本国内の生産量は年間約2000トン程度となる。
銀は、その化合物を扱う工場の作業場などを汚染すると共に、それらの工場の廃液や各種廃棄物の処理を通じて一般環境にも放出される。 その量は世界全体で年間約2500トンに達する。 特に貝類への生物濃縮が著しい。 このため一般人が汚染された食品から摂取する銀の量は、1日あたり16[μg]におよぶ。
可溶性化合物に関するNIOSHの労働環境大気中許容濃度は、元素について0.01[mg/m^3]。 アメリカでは有害水質汚染物質および、有害廃棄物に指定されている。 日本では、PRTRの第一種対象物質に指定され、また、硝酸銀をはじめとするいくつかの化合物は劇物に指定されている。
Last Update 2010/08/19
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